電験マンのブログ

電験三種の過去問の回答・解説を掲載します。

電験三種 R2(2020年).電力 問13

[問題]
次の文章は、スポットネットワーク方式に関する記述である。

スポットネットワーク方式は、22kV又は33kVの特別高圧地中配電系統から2回線以上で受電する方式の一つであり、負荷密度が極めて高い都心部の高層ビルや大規模工場などの大口需要家の受電設備に適用される信頼度の高い方式である。

スポットネットワーク方式の一般的な受電系統構成を特別高圧地中配電系統側から順に並べると、( ア )・( イ )・( ウ )・( エ )・( オ )となる。

上記の記述中の空白箇所(ア)~(オ)に当てはまる組合せとして、正しいものを次の(1)~(5)のうちから一つ選べ。


[解説・回答]
配電方式の内、スポットネットワーク方式に関する知識を問う問題です。
配電方式は、スポットネットワーク方式の他に、放射状方式、ループ方式、バンキング方式などがあります。

スポットネットワーク方式は、高層ビルや大規模な工場などの大口需要家に用いられる方式で、複数の配線路を用いることが特徴です。
ネットワーク方式を模式図として表すと以下のようになります。


系統側から並べると、断路器、ネットワーク変圧器、プロテクタヒューズ、プロテクタ遮断器、ネットワーク母線 となります。

答え:(5)

尚、スポットネットワーク方式には以下の様なメリット・デメリットがあります。

メリット:
* 複数の配線で電力を供給しているため、配電線に冗長性を持っており、電力供給の信頼性が高い。
* 需要家側の負荷の増設がしやすい。
* 電圧変動率が少ない

デメリット
* ネットワーク母線に事故があると全負荷が停電となってしまう。
* 回路や保護装置の建設費用が高い。